〜Webディレクターが担う、これからの「しくみとかたち」〜
近年、生成AIの進化とともに「Web制作はAIで完結するのでは?」という声も聞かれるようになりました。しかし実際の現場では、人の感性や共感に根ざしたUI/UX設計の重要性が、むしろ再認識されています。
この記事では、Webディレクターとして「AI活用 × UI/UX」の両輪で“伝わるWeb体験”をつくるための視点を整理してみます。
なぜ今、UI/UXが重要なのか?
Webサイトの目的は「情報発信」ではなく、「ユーザーに行動してもらうこと」です。
たとえば以下のような行動です:
- 問い合わせをする
- 商品を購入する
- コンテンツを読了する
- サービスに好感を持つ
この行動を後押しするのが「UI(ユーザーインターフェース)」と「UX(ユーザー体験)」の設計です。単に“見た目を整える”のではなく、ユーザーの感情や思考の流れに寄り添った設計が必要です。
AIで代替されない「設計と体験」の領域
生成AIは、デザインの素案作成やコピーの生成、コーディング補助などにおいて非常に有効です。しかし、以下のような領域は、依然として人間の“くみ取り力”が必要です。
- ビジネスの背景や目的の整理
- ユーザー理解・ペルソナ設計
- 遷移フロー・情報設計
- UI/UXの文脈に合った提案やフィードバック
ここに伴走型Webディレクターとしての価値があります。
ワイヤーフレームで「体験」を可視化する
UI/UXを設計する際に有効なのがワイヤーフレームの作成です。
構成を“絵で考える”ことで、次のような効果があります。
- 情報設計の漏れ・重複を防げる
- 実装前に関係者間で認識をすり合わせられる
- UX視点での動線チェックがしやすい
【おすすめツール】
- FigJam/Figma:柔軟でチーム共有もしやすい
- Miro:マインドマップ的に発想したいときに
- Whimsical:UI・フローチャート・構造設計をまとめて描きやすい
「AI×UX」で価値を高めるために
Webディレクターの立場から、AIとUXを融合する方法は次のようなアプローチがあります。
1. ユーザー分析にAIを使う
アクセスログやヒートマップ、アンケート結果の自然言語解析などにAIを使えば、UX設計のヒントが得られます。
2. コンテンツ生成のプロトタイプ化
AIでコピーやビジュアルを仮生成し、ABテストでUXへの影響を確認。人間の感性とのズレを早期に把握できます。
3. 継続的な改善フローの構築
AIを「リサーチと改善のツール」と位置づけ、月次での改善提案・仮説出しに活用することで、UX設計の継続性が生まれます。
最後に:AI時代だからこそ「くみ取る力」が問われる
私は「伝えたい想いを、ホームページとSNSで“しくみとかたち”に整える、伴走型Webディレクター」として活動しています。
ツールが進化する今こそ、“すべてを話さなくても伝わる”ような、共感ベースの設計と実装が求められています。
「なんとなくやりたいことはあるけど、整理がつかない」
「伝えたいことが、うまく形にできない」
そんなときこそ、ぜひご相談ください。